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株式会社クレアネット
CreaNet's Job Diary
クレアネットのお仕事日記です。
品質管理について(一考察)
 DTPなどのデータ制作業者について回るのが「品質管理」。品質管理と言葉は短いですが、実際は工程、環境(パソコンの、です)、スタッフの熟練度、確実なデータ管理等々、キーワードは山ほど出てきます。これらを有機的に関連付けして、いかに流出不具合を撲滅するか、社内ルールを定めて厳しく守らせるだけでは解決できないことが多いのも事実です。

 以前メーカー勤務していた時、品質管理については本当にしつこいほど徹底的に教育されたのですが、この時代の経験をサービス業である弊社に活かせるのではないかと思い、昔々を思い出しつつ考えを巡らせているところです。

 例えば、「どんなに正確な機械でも0.3%(統計学的な数値です、専門外なので詳細は省きます)の不具合製品が生じる」、「不具合製品を減らすことも大切であるが、不具合品を客先に流出しないことの方がもっと大切」。広義に解釈すれば、前者はどんなに完璧な出来と思われても100%信用してはならないという戒めを含んでいますし、後者は顧客の信頼こそが企業の生命線であるということを表していると私は理解しています。また、「機械」を「人」に、「製品」を「制作物」に置き換えれば、弊社の品質管理にも通じるところが出てきます。

 データ制作には必ず「校正」という工程が入ります。ここでいかに「不具合」を見つけるか、校正スタッフの力量もさることながら、元になる原稿や作業前データの精度も関連してきます。間違った原稿に対してそのままデータ制作してしまうと、校正スタッフはそのまま見過ごしてしまうことが懸念されますし、作業前データが少しでも指示書と異なれば(完全に違うものなら気づきますが)、校正時に見逃してしまう等のリスクファクターを内在してしまいます。

 原稿についてはお客さまからお預かりするものであり、間違った原稿でそのまま制作しても、ある意味弊社には「責任はありません」と言い切れます(←実際は言いません)が、以降の工程で正しく修正する工数が生じますし、この工数分の代金を上乗せして請求することは、現実には難しいことが多いです。つまり間違った原稿でそのまま制作することは「無駄」な作業となります。

 作業時間も品質に大きく影響します。短時間で制作作業を強いられると「無理」が生じます。スタッフも慌てますので、当然作業にも「ムラ」が出ます。先に述べた「無駄」があれば、ますます制作時間は押してきますので、「無理」「ムラ」も増えていくという悪循環を招きます。この「無理・無駄・ムラ」を「3ム」といいますが、これらをいかに撲滅するかが品質管理の肝となる部分であると過去に教わってきました。これらを撲滅することで、安定した品質の製品(サービス)が供給できると考えます。

 しかしこれには弊社営業サイドの責任も大きく影響しています。当初制作時間を想定し、代金見積りをお出しして受注し、スタッフ手配・制作段取を組みます。時間を多めに見積もれば、ある程度この「3ム」は回避できる可能性がありますが、それでは価格競争に勝てないことが多いのも事実です。そこで、限られた時間内にいかに効率よくデータ制作するかがポイントとなります。ただし工数低減の真の目的はコストダウンではなく、「3ム」を撲滅して安定した品質を生み出すためであると弊社では考えます。

 弊社では制作物を受注する際に、「意図」や「理由」を極力お聞きするように心がけています。出来上がりのイメージをお客さまと共有するのが第一の目的ですが、この作業が品質に大きく影響してきます。完全な原稿が揃っていて説明不要の場合でも「原稿の意味するところを確実に把握して制作する」のと、「見たままそのままレイアウトする」のでは、後者の方が一見楽そうなのですが、原稿を読み解きながらの作業は効率が悪いこと、制作中の疑問や原稿の矛盾点が発覚した場合にお客さまへの「確認工数」が生じること、あるいは「疑問出し(出稿時にお客さまに確認する)」をして次回校正時に「修正」する工数が発生する等々、トータルでみると制作工程に「無駄」が生じてしまいます。もちろんその分代金に転嫁すれば、お客さまに「無駄な出費」を強いることにもなります。

 「原稿の意味するところ」を理解していれば、制作時に迷ったときはこの「意味」から答えを類推し、出稿時に「この解釈で良いですか?」とお客さまに確認でき、OKであれば次回の修正作業は発生しません。スムーズな制作工程を維持できれば、弊社は当初予定通りの代金で採算が合う、お客さまにも無駄な出費をさせずにすむ、作業者も無理・ムラが減りストレスが少なく品質が安定する、まさに「三方一両得」です。

 同時に、スタッフのさらなるスキルアップ、不具合を流出させない仕組みづくり(ガチガチにルールを守らせるのではなく仕組みで止める)等々、課題は山積ですが、お客さまからより一層信頼いただける企業を目指し、日々努力しております。
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